一方わが国経済も、復興需要等により緩やかな回復傾向が見られましたが、長引く円高、欧州債務危機、緊張が高まる日中関係等を背景に、先行き不透明な状況で推移しました。
このような経済環境の中、電気・電子部品事業につきましては、ワイヤレス通信を活用するスマートフォンやタブレットパソコンの市場拡大に伴って継続的に拡販活動を実施した成果により、アンテナ用の超小型RF同軸コネクタが好調に推移し、デジタル家電向けのFPC/FFCコネクタも好調を維持しました。一方、主力商品の細線同軸コネクタにつきましては、デジタル家電向けは伸長したものの、主要用途であるノートパソコンの世界的な販売不振により想定以上に低迷しました。HDD機構部品は、タイの洪水被害の影響が一巡し、その反動から前期比では順調に推移しました。自動車部品事業については、年度後半に日中関係の冷え込み等の悪材料もありましたが、世界需要の伸長やエコカー補助金効果による国内メーカーの販売促進を受けて好調を維持しました。また設備事業につきましては、半導体樹脂封止装置やその周辺機器の拡販に注力し、ほぼ前期同等の実績を確保することができました。
このような市場変化の余波を受けたことから、電気・電子部品事業おける細線同軸コネクタの受注が想定を超えて急激に減少したことによる国内生産高の低下に加え、純利益につきましては、繰延税金資産を取り崩したことから、当連結会計年度の売上高は41,174百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益525百万円(前年同期比87.2%減)、経常利益1,042百万円(前年同期比76.1%減)、当期純損失△697百万円(前年同期は純利益2,772百万円)となりました。
今後の経済状況を展望しますと、円高傾向には歯止めがかかり、ビジネス環境は幾分整いつつあるようですが、コネクタ等の市場では変化の激しい状況が続くものと見込まれます。その中で、当社としましては、スマートフォンやタブレットパソコンおよびスマートイノベーションの深耕による無線LAN市場でのRF同軸コネクタ拡販やデジタル家電分野への新製品投入等により、電気・電子部品事業の強化を図るとともに、自動車部品事業ではセンサーや車載用コネクタ等の事業拡大に取り組み、設備事業では半導体製造設備の受注活動を積極的に進めます。また将来に向けて引き続きニーズを先取りした製品の開発・販売、コスト低減、効率的な供給体制の整備、製品ラインナップの拡充等に取り組んでまいりたいと思います。
今後ともCSR経営を徹底し、豊かな社会づくりと、株主様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様への貢献を念頭にグループ一丸となって邁進してまいりますので、尚一層のご支援、ご便鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。