株主・投資家の皆様へ

過去最高の売上高を達成 「ダントツ商品」で未来を拓く

第53期(平成27年12月期)の業績について

まず、電気・電子部品事業は、これまで好調を維持してきたアンテナ用超小型RF同軸コネクタがスマートフォン市場の成長鈍化の影響で伸び悩みましたが、細線同軸コネクタはパソコンの新モデルへの搭載が進み堅調に推移しました。FPC/FFCコネクタ関連も製品ラインアップの拡充が奏功しデジタル家電やパソコン、スマートフォンでの採用が進んだことから伸長しました。また、HDD関連部品はサーバーやゲーム機向けが引き続き堅調でした。

次に、自動車部品事業は、中国での自動車販売の伸び悩みはありましたが、北米を中心に自動車市場全体としては拡大傾向が続いたことに加え、自動車の電装化の進展や環境意識の高まりから燃費向上や排出ガス抑制に寄与する車載用センサが伸長しました。また、LEDヘッドライトや各種電子制御向けの車載用自社ブランドコネクタについても搭載車種が更に拡大し、順調に推移しました。

設備事業は、パソコン向けが伸び悩む中、車載向けの半導体製造に使われる樹脂封止装置や金型の受注が堅調でした。また、スマートフォン等の半導体パッケージ製造に使われる自動テープ貼付機が好調を維持しました。

以上により、売上高は過去最高の487億円を計上することができました。また、経常利益は、研究開発費の増加により前期との比較で減益となりましたが、当期純利益は増益となりました。

これらの結果や経営環境等を総合的に勘案し、前期に引き続き期末配当金を1株当たり10円、中間配当を含む年間配当金を15円とさせていただきました。

第54期(平成28年12月期)の重点戦略について

電気・電子部品事業

主力製品である超小型RF同軸コネクタや細線同軸コネクタの拡販を継続するとともに、Board to BoardコネクタやFPC/FFCコネクタを中心に、次世代高速伝送対応やノイズ対策に優れた小型の高性能コネクタを市場に投入し、業績の向上に努めます。また、新たにロボットや医療・介護分野を成長市場と位置付け、事業拡大に向けた取り組みを進めます。HDD関連部品は、生産の最適地化を継続し、顧客満足度の更なる向上とシェア拡大を図ります。

自動車部品事業

自動車市場の更なる拡大とともに環境対策や安全走行へのニーズが高まることが予想され、自動車電装部品の受注が将来的に増加すると考えられますので、こうした需要増に備えるため生産拠点の拡充と生産能力の増強を図ります。車載用自社ブランドコネクタは、カーエレクトロニクス分野で部品や機能の統合が進むと思われることから、これに対応する新製品の開発、拡販に注力し、事業の更なる拡大に努めます。

設備事業

差別化した独自技術を活用し、半導体メーカー等と共同で市場ニーズの拡大が見込まれる超薄型成形技術の開発、試作に取り組み、封止装置や金型等の拡販を行います。また、封止装置で培った成形技術を応用した新規ビジネスを開拓し、収益基盤の強化を図ります。

新規事業への取り組み

昨年新たな取り組みとしてご紹介したロボット産業向けのトルクセンサ「エストルク」が、モノづくり日本会議と日刊工業新聞社が主催する「2015年"超"モノづくり部品大賞」において機械部品賞を受賞しました。トルクの検出に*世界で初めて静電容量方式を採用して構造をシンプルにしたことで、従来方式のセンサと比べて小型軽量化と大幅なコストダウンを実現した点が受賞に繋がりました。既に産業用ロボットや介護機器など幅広い分野でエストルクの評価が進んでいますし、量産に向けた準備も整いましたので、今年から本格的に販売を開始します。今回の受賞を機にロボット市場参入に弾みがつくものと期待しています。

また、圧電薄膜を用いた3軸加速度MEMSセンサを搭載した地震感知器も商品化に目途がつきましたので、こちらも今年から量産販売を開始します。

未来への取り組みについて

今後の成長を確実なものとするために何が必要かを考え、過去の成長期に何が起こっていたかを分析すると、必ず大ヒット商品の存在があります。当社の過去を振り返ると、細線同軸コネクタCABLINE-VSが2009年にディスプレイの規格団体からノートパソコンの世界標準品に認定されたことで、業界での知名度と売上レベルを一気に押し上げ、現在もなお売れ続けています。

このような「ダントツ」の商品、具体的には各事業の売上の2割以上を稼ぎ出すような、未来の看板商品を生み出し、育てる必要があります。これを実現するために外部との協業や提携も含めた積極的な研究開発と投資を行ってまいります。

既に未来の「ダントツ商品」候補第一弾を市場に送り出しましたので、これらを看板商品に育てるとともに、新たな商品開発を継続し、持続的な成長に繋げてまいります。

株主の皆様には今後とも当社グループへのご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。

当社調べ

代表取締役社長 小西 英樹