株主・投資家の皆様へ

過去最高の売上高を達成 「ダントツ商品」で未来を拓く

第54期(平成28年12月期)の業績について

ノートパソコン、スマートフォン向けコネクタは苦戦も、自動車部品は過去最高を更新

まず、電気・電子部品事業は、ノートパソコンの販売不振やスマートフォンの成長鈍化により主力である超小型RF同軸コネクタや細線同軸コネクタの需要が減少したことに加え、上期を中心に急激な円高の影響を受け低迷しました。一方、FPC/FFCコネクタやBoard to Boardコネクタは、「ダントツ商品」を目指して開発した高周波ノイズ対策フルシールドコネクタの出荷が下期から本格化したこともあって伸長しました。HDD関連部品は、ノートパソコン向けの販売不振により低調でした。

次に、自動車部品事業は、北米や中国での自動車販売が堅調だったことと、カーエレクトロニクスの進展もあり、燃費や安全性能の向上に寄与するセンサを中心に好調でした。加えて、LEDヘッドライト向けの自社ブランドコネクタも採用車種が順調に拡大したことから、自動車部品事業としての売上レコードを4期連続で更新することができました。

設備事業は、中国をはじめとする東アジアの景気下振れ懸念等から主要顧客である半導体メーカーに投資を控える動きがみられ、半導体封止装置や金型等の受注が低迷しました。

以上を受け、売上高458億円、営業利益4億円、経常利益8億円、親会社株主に帰属する当期純利益1億5千万円といずれも前期を下回りました。このような結果となりましたが、安定した配当を継続して実施していく基本方針のもと、経営環境等を総合的に勘案し、前期に引き続き期末配当金を1株当たり10円、中間配当を含む年間配当金を15円とさせていただきました。

第55期(平成29年12月期)の重点戦略について

「ダントツ商品」が業績を牽引、自動車部品の需要拡大に備える

電気・電子部品事業

フルシールドBoard to Boardコネクタは、パソコンやモバイル向けに採用が拡大すると見込まれることから、新製品を投入予定のFPC/FFCコネクタと合わせた売上を前期比1.7倍に伸ばす計画です。超小型RF同軸コネクタや細線同軸コネクタは、市場の拡大が見込めるロボットや医療分野をはじめ、IoT関連の新規需要を当社が得意とする高速伝送ソリューションで取り込む戦略を進めるほか、フルシールド細線同軸コネクタをパソコン向けに拡販します。HDD関連部品は、顧客ニーズである海外での生産・供給体制の確立と、顧客の工程の一部を担う新たなビジネスモデル(プロセスサポート)で業績の拡大に向けた取り組みを進めます。

自動車部品事業

衝突回避や自動運転支援システムの普及を中心としてカーエレクトロニクスが一段と進展することから車載用センサをはじめとする電装部品の需要が継続して増加すると考えられます。また、自社ブランドコネクタもLEDヘッドライトへの採用が拡大しています。それらの需要を少しでも多く取り込めるよう国内外で生産体制の拡充を進めてきましたが、更に取り組みを強化し、当社のリソースを自動車ビジネスに柔軟に振り向けることができるよう組織を再編成し、工場増設にも着手します。また、自社ブランドコネクタの拡販と新製品開発にも引き続き注力します。

設備事業

市場ニーズの拡大が見込める超薄型成形技術の開発、試作を継続し、開発成果を封止装置や金型等にフィードバックして市場投入する取り組みを進めます。また、封止装置で培った成形技術を応用した新規ビジネスの開拓にも継続して取り組みます。

新規事業

「ダントツ商品」を目指して開発した*世界初の静電容量方式トルクセンサ"エストルク"は、株式会社安川電機様の協調型産業用ロボットに搭載され、供給が本格化します。人とロボットが安全柵のない空間で協働することを実現した協調型ロボットへの搭載実績を、産業用ロボット市場だけでなく今後は医療や介護などの市場でも積極的にアピールすることで、"エストルク"の採用拡大に弾みがつくものと期待しています。この一環として、歩行リハビリ支援ロボットの普及を国内外で進めているリーフ株式会社と資本提携しました。提携による相乗効果を活かし、医療・介護分野への参入に繋げてまいります。

また、地震感知器に続くMEMS第2弾として、MEMSミラーデバイスの開発に成功しました。独自技術により従来品と比べ小型化を実現し、これまでレーザーを搭載できなかった装置にも用途が広がることが期待できます。これからもMEMSデバイスを搭載した「ダントツ商品」の発掘に取り組んでいきます。

当社調べ

「ダントツ商品」で次の成長ステージへ

第53期より、各事業における将来の売上の2割以上を稼ぎ出すような未来の看板商品である「ダントツ商品」の取り組みを進めていますが、ご紹介しましたとおり序盤は着実に成果を上げつつあります。今後も新たな「ダントツ商品」を生み出し、それらが業績の牽引役となって当社を次の成長ステージに導くことを確実なものとするために、外部との協業や提携も含めた積極的な研究開発と投資を継続してまいります。

株主の皆様には今後とも当社グループへのご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。

代表取締役社長 小西 英樹