株主・投資家の皆様へ

V字回復をステップに再び成長路線へ

第52期(平成26年12月期)の業績について

前期(第51期)は、最終損益が2期連続の赤字となり、皆様に大変ご心配をお掛けしましたが、第52期は黒字決算を果たすことができました。
まず、電気・電子部品事業ですが、前期から引き続きスマートフォンやタブレット等の無線通信用の超小型RF同軸コネクタが好調で、なかでも中国ローカルスマートフォン向けの需要が増加しました。細線同軸コネクタはノートパソコンの画面やマザーボード向けの受注が増加し、当初の計画を上回る結果となりました。FPC/FFCコネクタはテレビやカメラ等の販売減の影響でデジタル家電向けの受注は伸び悩みましたが、製品ラインナップの拡充により、パソコン向けの受注を増やすことができました。また、ハードディスクドライブ(HDD)関連部品も、サーバーやゲーム機向けの受注が伸びて堅調な内容となりました。
次に、自動車部品事業は、日本での消費増税後の買い控え影響がありましたが、中国と北米の二大自動車市場が前期に引き続き好調で全体としては自動車部品需要が増えたため、車載用センサの受注が伸びました。また、車載用自社ブランドコネクタも新製品の市場投入が進み、採用車種が拡大したため好調に推移しました。
設備事業は、スマートフォン等の半導体デバイスの製造に使用される周辺装置関連については伸び悩みましたが、車載向け半導体製造に使用される封止装置や金型を中心に受注が回復し、事業全体としては概ね堅調でした。
これらの結果や経営環境等を総合的に勘案し、期末配当金を予定より5円増配の1株当たり10円とし、中間配当を含む年間配当金を3期ぶりに15円とさせていただきました。

来期(第53期)の重点戦略について

電気・電子部品事業

第53期も引き続きスマートフォンやタブレットをはじめとするモバイル端末の市場が拡大し、無線通信用コネクタの需要が増加することが予想されますので、引き続き超小型RF同軸コネクタの拡販に注力します。細線同軸コネクタは、電子、医療、自動車分野等で高速通信化のニーズが更に高まることが予想されるため、高速伝送特性に優れた細線同軸コネクタのパイオニアとして新たな市場に向けた取り組みを進めます。FPC/FFCコネクタは、小型・薄型の製品ラインナップの拡充により、スマートフォン向け営業を本格展開します。更に、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイス向けに、薄型・高性能の基板対基板コネクタ(BtoBコネクタ)の新製品を積極展開します。BtoBコネクタ市場は、競合他社がひしめく厳しい市場ですが、当社が得意とする製品設計力と生産技術力による差別化を武器にシェア拡大を目指します。このほか、HDD関連部品は、グループ海外拠点を有効活用した最適地生産体制の強化に努めると同時に、HDD市場におけるシェア拡大を目指します。

自動車部品事業

自動車の販売が堅調に推移すると予想されていることから、車載用センサをはじめとする部品の需要拡大が見込めます。また、車載用自社ブランドのコネクタは、LEDヘッドライトの課題である高温環境下での接続信頼性を高く評価いただき、国内外の自動車メーカーのLEDヘッドライトユニットへの採用が進んでいます。第53期は更なる成長が予想されますので、本格的に量産を開始し、引き続き競争力ある新製品の開発に注力するとともに、日本・北米・欧州をターゲットとした営業活動を強化します。このような車載用センサ等の部品と自社ブランドコネクタの需要拡大を確実に取り込むため、北米工場と山梨工場の増設など、生産体制の増強に取り組みます。

設備事業

アジア地区を中心に地域・顧客密着型の営業を強化し、更に差別化した独自技術の深耕に努め、半導体樹脂封止装置等の拡販を進めます。また、半導体樹脂封止装置で培った成形技術を応用した新しい分野の開拓にも継続して取り組みます。

新規事業への取り組み

第52期は新たな取り組みとして、ロボット産業向けのトルクセンサ「エストルク」と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)デバイスを使用した地震感知器の開発を発表しました。
エストルクについては、各種展示会での反響も大きく、大学や大手メーカーから引き合いをいただいており、今後の展開が楽しみです。従来型と比較して小型、低価格化を実現したエストルクの強みを更に多くの潜在ユーザーに発信して、急速な成長が見込まれるロボット産業市場に本格的に参入したいと思います。
また、MEMSデバイスは電気・通信・自動車・医療など幅広い産業で必要とされる商品開発に取り組み、将来の事業の柱に育てることを目指します。福岡事業所小郡工場内にMEMSデバイスを開発する体制も整備しましたので、次なる商品の開発に弾みをつけたいと思います。

第53期も計画の達成に向けて全力で取り組んでまいりますので、今後とも当社グループへのご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。

代表取締役社長 小西 英樹