株主・投資家の皆様へ

500億の壁を突破ダントツ商品が業績を牽引し新たな成長ステージへ

第55期(平成29年12月期)の業績について

すべてのセグメントが好調に推移し、過去最高の売上高を達成

まず、電気・電子部品事業では、アンテナ用超小型RF同軸コネクタがIoT分野における新たな無線通信需要の取り込みにより伸長したほか、細線同軸コネクタはノートパソコンのパネル接続向けが好調でした。FPC/FFCコネクタもゲーム機やスマートフォン向けに順調に推移しましたが、特にBoard to Boardコネクタは、高周波ノイズ対策フルシールドコネクタが大きく売上を伸ばしました。HDD関連部品は、サーバーやゲーム機向けにHDDの需要が堅調だったことを受け、順調でした。このほか、トルクセンサ「エストルク」が安川電機様のロボット向けに量産供給をスタートし、業績に貢献し始めました。

次に、自動車部品事業は、北米や中国での自動車販売が引き続き堅調に推移したことから、車載用センサ等の電装部品も高水準の受注が継続しました。また、カーエレクトロニクスの進展によりLEDヘッドライト等に使用されるSMTコネクタも採用車種の拡大が続いたことから伸長し、自動車部品事業の売上レコードを第55期も更新することができました。

設備事業は、メモリを中心に半導体市場が活況を呈する中、半導体メーカーの設備投資意欲も高まっており、樹脂封止装置や金型等の受注が大幅に伸びました。

以上のようにフルシールドコネクタやエストルクといった「ダントツ商品」の業績への寄与もあり、すべてのセグメントでビジネスが順調だったことから、売上高519億円と初めて"500億の壁"を突破し、更に営業利益26億円、経常利益25億円、親会社株主に帰属する当期純利益16億円と利益面でも前期から大幅増益を達成することができました。この結果と今後の事業拡大に向けた投資や財政状況等を考慮のうえ積極的な株主還元を実現するべく、期末配当金を1株当たり20円と前期に比べて10円増配し、中間配当を含む年間配当金を25円とさせていただきました。

第56期(平成30年12月期)の重点戦略について

「ダントツ商品」が業績を牽引、新たな成長ステージへ向けた備えを進める

第53期より、各事業における将来の売上の2割以上を稼ぎ出すような未来の看板商品である「ダントツ商品」の取り組みを進めてきましたが、第55期は期待どおり業績に貢献し、今後が楽しみな展開になってきました。第56期は以下の取り組みを進めます。

電気・電子部品事業

IoTの進展によりあらゆるモノで無線通信機能の搭載が進み市場が拡大すると見込まれることから、アンテナ用超小型RF同軸コネクタの増産体制を整え、拡販に注力します。また、パソコン、モバイル機器、サーバー、TV等のほか、医療、ロボット、車載等の分野でも処理データの大容量化に伴い、機器内のデータ伝送の高速化が進むと予想されることから、細線同軸コネクタをはじめとする高速伝送対応コネクタの拡販に努めます。併せて、高速伝送時のノイズ対策のニーズに応えるためフルシールドコネクタのラインアップ拡充にも力を入れます。HDD関連部品は、顧客ニーズである海外での生産・供給体制の確立を進めます。また、トルクセンサ「エストルク」は、量産ロボットへの搭載実績を足掛かりにロボットメーカーや医療介護サービス分野、産業機械分野への拡販を進めます。

自動車部品事業

自動車の生産台数が堅調に推移すると見込まれますので、車載用センサをはじめとする電装部品の需要も引き続き高い水準を保つと予想されます。車載用センサは次期モデルの立上げにも注力し、LEDヘッドライト向けをはじめとする車載用コネクタも更なる拡販に努めます。また、自動車の電動化や自動運転支援システムの普及により新たな部品需要が拡大することが見込まれますので、組織を再編し、電子機器の分野で培ったコネクタとLEDヘッドライト向けをはじめとする車載用コネクタのノウハウを融合して新製品の開発を強力に推進する体制としました。併せて、今後の事業拡大に備えるため国内外で開発・製造拠点の拡充も進めます。既にマレーシアで建設中の新工場は、今年10月の完成を予定しているほか、上海技術センター、本社工場などのプロジェクトが進行中です。これらの取り組みにより、自動車ビジネスの最大化を目指します。

設備事業

市場ニーズの拡大が見込める超薄型成形技術の開発、試作を継続し、開発成果を樹脂封止装置や金型等にフィードバックして市場投入する取り組みに引き続き注力します。また、半導体で培った成形技術をコネクタや自動車部品など他の分野に応用して、新規ビジネスの開拓にも継続して取り組みます。

新規事業

昨年11月にMEMS匂いセンサの開発を発表しました。従来、人に頼っていた食品、飲料や化粧品の感応検査などへの置き換えが期待されるほか、新たなニーズ、例えば果物の食べごろを測定するなど、私たちが想像していなかったニーズもありそうです。今年はそういったニーズにしっかりお応えできるよう、ユーザーとの実証実験により製品化を進めます。また、今年1月にはMEMS超音波センサの開発を発表しました。

このセンサは、超音波素子と以前発表したMEMSミラーデバイスの技術を応用した三次元駆動機構を*業界で初めてウェハ上に一体で作製することで、三次元駆動センサとしては*業界最薄の厚さ0.48mmを実現しています。今後ロボットやドローンなどの障害物検知や人感センサなどへの利用が期待されます。

当社調べ

これからも新たな「ダントツ商品」を生み出し、育て、それらが業績の牽引役となって当社を次の成長ステージへと導くよう、積極的な研究開発と投資に引き続き取り組み、企業価値の向上を目指してまいります。

株主の皆様には今後とも当社グループへのご支援を何卒宜しくお願い申し上げます。

代表取締役社長 小西 英樹